【生理計測】ヒトの感情を測る ~概要~【官能評価】

研究

ヒトのココロを可視化したくありませんか?

私は数字が好きなので、ヒトの感情や、愛、オーラのような、見えないものを数値化する分野に興味があります。

そういうわけで、いまは感情推定の分野を主に研究しています。研究していますって言ったけどまだ2年目です……カッコつけてすみません……。雑魚です……。

自分の勉強も兼ねて、このへんは今後たくさん書いていきたいと思っています。

今回の記事は概要になります。



感情を測る

感情を測る方法として、大きく2種類あります。

① 生理計測
② 官能評価
これらを組み合わせることで、感情がどのようなインプットによって生まれ、どのようなアウトプットを生んだのかを分析します。
これによってヒトのココロの働きを明らかにすることを目指しています。

それぞれに様々な手法や解析方法があり、これらを適切に選ぶことがまず大切になります。

生理計測

生理計測はヒトの生体活動を測ることです。

一般的に感情推定でイメージされる脳波などがこれにあたります。

大まかに「ヒトの脳活動を測るもの」「ヒトの自律神経活動を測るもの」「ヒトの表情を測るもの」の3種類があります。

他にも血行動態やアイトラッキングなど色々もありますが…。

ヒトの脳活動を測る

脳波以外にも、脳活動を測る手法は様々あります。

代表的なモノをピックアップしました。

脳波 (EEG : Electroenchephalography)
・脳磁図 (MEG : Magnetroencephalography)
・機能的磁気共鳴画像 (fMRI : functional Magnetic Resonance Imaging)
近赤外分光法 (NIRS : Near-infrared Spectroscopy)
・陽電子放射断層法 (PET : Positron Emission Tomography)

私がある程度解説できるのは脳波(EEG)と近赤外分光法(fNIRS)のみになります。

ざっくり言うと、脳が何らかの活動をするとき、神経細胞であるニューロンが電気的なやりとりを行っています。

この、電気的活動を調べることで、脳活動を調べるという手法が「脳波」と「脳磁図」になります。

また、ニューロンが働くためには、エネルギーが必要です。そのエネルギーは血中の糖と酸素から作られます。アデノシン三リン酸(ATP)ってやつですね。

この代謝活動や血流の変動を調べることで、間接的に脳活動を調べる手法が「機能的磁気共鳴画像」、「近赤外分光法」、「陽電子放射断層法」です。

そのうちこのへんも詳しく解説します。

ヒトの自律神経活動を測る

自律神経は、心臓や内臓の働きを調節する機能を持ち、ヒトの意識とは無関係に働いています。

自律神経系には、交感神経系と副交感神経系の2つに分類され、これらが天秤のように作用し合うことで働いています。

一般に、交感神経系はヒトを活性化させる方向に作用し、副交感神経系はヒトを鎮静させる方向に作用します。

詳しくはこれも別で書きます。

これには本当に様々な手法があります。思いつく限り書きます。

心電図(ECG:Electrocardiogram)
皮膚コンダクタンス反応(GSR:Galvanic Skin Response)
呼吸
発汗
血圧
・瞳孔径

このへんは丁寧に解説していきたいと思っています。

ヒトの表情を測る

これは分かりやすいですね。ヒトの表情から感情を測る手法になります。

表情に出なければ分からないのが難点でもあります。

ここはあまり詳しくありません。

・表情分析(画像)
筋電図(EMG:electromyography)

最近盛んに行われているのは、画像からの表情分析です。

他にも、顔の表情筋を測ることで感情を評価する手法もあります。

官能評価

これは、主観的な感覚や感性を測る方法です。

簡単に言うとアンケート調査ですね。

昔は官能検査が一般的でしたが、検査以外のこともするようになったので、最近は官能評価や感性評価とも言われています。

官能検査は大きく「分析型官能評価」「嗜好型官能評価」の2種類があります。

ちなみに手法はめちゃめちゃたくさんあります。

よく使われるものには「一対比較法」「順位法」「SD法」などなどがありますが、そのうち解説していきます。

分析型官能評価

分析型官能評価は、人間の感覚器をセンサと見なし、品質の評価などを行う方法です。

評価する人は、一定の基準以上の感覚基準があり、評価に自らの嗜好が入り込まないように訓練を受けています。

一般の人と比べると、データのバラつきは小さくなります。バラつきが小さいので、データ数は少なくて良いとされています。

品質の尺度化や定量化にはこちらが使われます。

嗜好型官能評価

嗜好型官能評価は、人間の嗜好を調べる方法です。

評価する人は、素人でオッケーです。

バラつきが大きくなるので、データ数は多く必要です。

例えば、香水Aと香水Bがあったときに、
香水Aと香水Bの匂い強度を比べるときには分析型嗜好評価のが適しています。
対して、香水Aと香水Bのどちらの匂いが人気かを調べるときには嗜好型官能評価を用います。

おわりに

読んでいて気づいたと思いますが、医学、生理学、心理学、統計など様々な分野を横断しています。

私はどれも程々しか分かっていないので、それぞれの分野に詳しい人がいたら、教えてもらえたらと思います。

よろしくおねがいします。

この分野の入門にオススメの本です。

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