母の誕生日に100本の薔薇の花束をプレゼントした話

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妹からブログに載せてよ!と2000字を越える文章と大量の写真が送られてきました。

ということでこれ以降は妹の文章を私が編集したものになります。

途中に入る吹き出しは私のツッコミです。


みなさんは、100本の薔薇の花束を見たことはありますか?

バラの花束のイラスト(赤)

私はありませんでした。

ゴハン
ゴハン

大抵の人はないでしょ

クッサイ漫画のプロポーズシーンで100本だか108本だかの薔薇の花束を渡すのは見たことがありますが、現実ではなかなかお目にかかれるものではないでしょう。

だってそんなに大量の薔薇を貰ったところで、飾る場所もないし。

虫が湧くかもしれないし。というか金かかるだろうし。

今時、そんな無駄なプレゼントなんて……とは思います。

思いますが、

人生で一回くらい、100本の薔薇、人にプレゼントしてみたくない?

ゴハン
ゴハン

それは一理ある

私がそう思い至ったのは、7月の上旬。

都合の良いことに、私の母の誕生日が9月中旬でした。

思い立ったが吉日。

母の誕生日に、100本の薔薇をプレゼントしようじゃないか!

(父の誕生日は7月下旬ですが、絶対リアクションが薄いので見送りました)

ゴハン
ゴハン

パピーにも何かあげないと拗ねちゃうよ


というわけで当日。近所のイオンで事前に予約しておいた、薔薇の花を購入しました。

脅威の総額なんと、42000円

花屋でぼられることもないだろうとよく調べなかったんですが、ネットショップとかで探してみたら、同じ100本の薔薇でも2万円近いものなどがありました。事前にもっとちゃんと調べときゃよかった。

ゴハン
ゴハン

こいつ20万って言われても疑わず買いそう

相場を知らない物は調べましょう(姉からの助言)

でも、通販で買うと「届いた時には萎れてた」とか、「1本1本がかなり小ぶりだった」とか、「棘が刺さった」とか、そういうトラブルもあるみたいです(知らんけど)。

確かにイオンで買ったやつは、元気いっぱいだったし棘も切ってありました。

購入を検討されてる方は色んな花屋巡ったり値段と相談したりして、後悔のないように買うのがいいと思います。


ちなみに重い。

ちょっとした赤ちゃんを抱えてるみたいに腕に負担がきます。

とある漫画で「夜景を見ながら100本の薔薇の花束を渡す」というシーンを見たんですが、絶対にやめた方がいい。

だって抱えてるだけでヒィヒィって歯の隙間から空気が漏れ出して100年の恋も冷めるような顔になるし、というかあれ抱えて移動できない。

しかも周りの人からめっちゃ見られて恥ずかしい。

私はイオンで買ってから駐車場まで30分くらいかけて移動しましたが、翌々日まで腕上がらないくらいパンパンになりました。

ゴハン
ゴハン

うちの近くのイオンめちゃデカいもんな

しかもすごい二度見される。

「写真撮っていいですかー」なんて通りすがりに言われたの初めてです。

私は目立ちたがりなので、正直言って気分よかったです。

ともかく、100本の薔薇を渡すなら、自宅もしくは、周囲に人がいなくて駐車場までの距離がメチャクチャ近い場所じゃないと駄目だと思います。

花束抱えてるとどんどんHPが削られるので。

ダメージをくらう人のイラスト
ダメージをくらう人のイラスト

薔薇を買ったはいいが、ただ渡しても面白味がない。私はそう思いました。

だって、帰ってきた母に薔薇渡しても「ええ!?やば!!」の6秒のリアクションで全部終わりそうじゃないですか?

折角大金叩いて買った薔薇なので、最大限活用して、母を感動させてやりたい!

そう決意した私は、計画を立てました。


まず母は54歳。自分の誕生日すら曖昧なので、突然祝われても困惑してしまうでしょう。

なので、部屋に入ってきた瞬間に自分の誕生日だと思い出せるように、飾り付けをします。

ダイソーとかで買った様々なアイテムを壁に飾り、リビングのテーブルを片付け、赤い布を敷いて完成。

部屋の片付けに一番時間がかかりました。

ゴハン
ゴハン

ワンポイントアドバイス!
普段から部屋を片付けておくといいよ!

また、母は学校の先生なので、ベタベタなものに弱いはずです。

というわけで、こんなものを用意しました。

オラッ!こういうの好きだろ!

まるで大勢が寄せ書きしたかのような色紙~!

よく読むと、名前が2種類しかありません(私の名前と妹の名前)。2人で書きまくりました。

他にも色々仕込んだりして、事前準備にはかなり時間を掛けました。

これで支度は完了、後は帰りを待つだけです!


ガチャ

母「ただいまー」

母「えっ!?はあ~~!?!?」

私「ただいまより、お母さん生誕祭を始めさせていただきます」

母「なにこれ~~~!?」

内装を見ただけで絶叫する母。

私「まず、花束贈呈に移らせていただきます」

母「ええ~~!!??」

母「はあ~~~~!!??」

母「本物~~~!!??」

さっきからなんて気持ちのいい反応なんだ。

私「こちら薔薇の花100本になります」

母「えええ~~~!!??」

私「赤い薔薇の花言葉は”愛情”。また、薔薇は本数にも花言葉があり……」

母「ええ~~ん😭😭」

私「えっ」

私「嘘やん」

母、号泣

大人の「ええーん」初めて見ました。人ってマジで「ええーん」って泣くんだ。

親の涙を見たのなんて何年振りでしょう。確か映画館で一緒にロボとーちゃん観て以来な気がします。普通にびっくりして狼狽えてしまいました。

予想外の展開になってしまいましたが、とりあえずプログラムを続けます。

私「続きまして、合唱」

合唱:♪COSMOS

まずい事態になった。

何その真剣な眼差し。ギャグのつもりだったんだけど

不協和音

1時間で仕込むのは正直無理がありました。

笑ってくれよ!いたたまれないよ!

早く終わってくれ……!!

(礼)

何とか地獄の時間を切り抜けました。

もうお母さんの集中も切れだして、風船に興味を移しています。

最後まで聴いてよ。

私「続きまして 色紙贈呈」

母「えっ、すごっ……!」

普通に感心されてしまいました。

母「え?なにこれ?大勢に書いてもらったの?」

私「いや、2人で書きました」

母「あ、ほんとだ」

グダっちゃったな

私「以上でお母さん生誕祭を終わります」

私「礼!」

これ以上間延びしてもしょうがないので、頭を下げて無理やり終わらせました。

後半にかけてグダグダになってしまいましたが、まあ久しぶりに大喜びする母の姿が見られたので満足です。


私「それで、これ……どうする?」

母「え……花瓶に挿す?」

母「家にある花瓶総動員してもまだ余る」

私「一般家庭にしては花瓶多いな」

私「これとかデカすぎない?漫画と比較して分かる大きさ」

母「逆さまにしてほっとけば、ドライフラワーになるはず」

私「部分的に魔女の家感強まったな」

結局、後片付けと部屋の内装を戻すので2時間近くかかりました。

夢の時間の代償はそれなりにデカい


他にも、プレゼントのネックレスを賭けてクイズ大会を開催したりしました。

母は今”東海オンエア”というユーチューバーにハマってるので、彼らが行った「○○王」の企画をそのままパクったら大盛り上がりでした。偉大なり東海オンエア。

ちなみに賞品は母が勝ち取りました。

以上、「お母さん生誕祭」でした。


母が「一生忘れられない誕生日になった」と興奮気味に叫んでたし、友人にも同僚にも学校の児童にも写真を見せて回っていたらしいので、よっぽど嬉しかったんだろうなぁと思います。

終わってみて、薔薇の花束がこんなに喜ばれるなんて思いませんでした。花に造詣が深くなくても、インパクトの強い絵面で雑に感激できるんでしょうね。

今まで支えてくれた両親、恋人、友人らの誕生日を祝ってこなかったな、感謝の気持ちなんて伝えてこなかったな、っていうあなた。

大切な方に、薔薇の花束を贈ってみてはいかがでしょうか。

大人になって感謝のお手紙を書くなんて恥ずかしい、という人にはなおのことおススメです。

感謝の気持ちを札束に込めて、視覚的にインパクトの強いブツで相手の涙腺を殴りましょう。

贈る側もメチャクチャ楽しいですよ。

来年の父の誕生日には、シャンパンタワーでも作ってみようかな。

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