【PowerPoint】実験イラストの作り方【①既存の図を組み合わせる】

研究



はじめに

PowerPoint講座もどきシリーズです。

初回のスライドサイズについてはこちらからどうぞ。

今回は、実験イラストのつくり方について、説明していきたいと思います。

流れや実験風景を説明する際、イラストというのはとても効果的です。

複雑な情報を文章で伝えるのは難しく、限界があります。

それをイラストにすることで全体像や関係性というものが一目で見て分かるようになります。

イラストにするのは文章に比べて手間がかかるため避けられがちですが、一度イラストを作ってしまえば、何度でも使いまわすことができます。最高ですね。

写真とイラストの違い

実験風景などは写真を用いる方も多くいます。

写真は、手軽に正確な内容を伝えるという点で、イラストより優れています。

写真の特徴は情報量が多いことです。主役以外も映ってしまいます。

それが情報を伝えるうえでノイズになってしまう場合もあります。

図1:写真とイラストの情報量の違い

鳥居というシンプルな形のものでも、写真とイラストでこれだけ情報量に差があります。

実験風景だともっと煩雑になるのは目に見えていますね。

どちらが優れているという話ではありませんが、目的に応じて使い分けるべきだと考えています。

実験イラストのつくりかた

今回つくるもの

図2:再現していく写真
今回は上の写真を実験風景だとして、イラストで再現していきたいと思います。
フリー素材で良い感じのがなく、謎の状況すぎますね、まあ良いでしょう。

要素の抽出

まずは、写真などから、抽出したい要素を考えていきます。
基本的に写真などは無駄な情報が多いため、無駄な要素を消し、状況をシンプルに分かりやすくします。
どれだけ詳細に再現したいかによって抽象度が変わってきます。
・ヒトが高い台の上で(足を組んで)座って本を読んでいる
今回はこれが再現できれば良いでしょう。

便利なフリー素材サイト

ICOOON MONO
様々な種類のモノトーンアイコンを配布しています。検索が容易で使いやすいです。
human pictogram 2.0
ヒトの動きに関する素材が豊富。私が一番使っているサイトです。正直見てるだけでも楽しいです。
私はヒトを対象に実験することが多いので、”human pictogram 2.0″を使うことが多いです。
どんなフリー素材を使っても方法は変わらないので、自分のお気に入りのサイトを見つけましょう。

使えそうな素材の選定

human pictogram 2.0“で探してみましょう。

図3:human pictogram 2.0 のページ

かなりバラエティに富んでいます。

ここから自分が欲しい場面に合ったモノを探していきます。

図4:靴磨きの少年と

これとか良さそうですね、座って本を読んでいるという条件が揃っています。足も組んでるように見えなくないです。

このサイトの良いところはバリエーションが選べるところです。

図4の右下に小さく表示されていますが、帽子被ってるバージョンと被ってないバージョンなどの差分があり選ぶことができます。

図5:画像の保存方法

①良さげな画像をクリック
②画像のバリエーションが複数表示されるので選ぶ
③選択した画像の上で右クリック
④画像を保存

これで欲しい素材が保存できました。

PowerPointに挿入していじってみましょう。

PowerPointでの図の調整

図6:図を挿入

先程保存した図を挿入しました。

緑はちょっと嫌なので、グレーにしておきます。

私は普段別のソフトも使ったりしますが、ちょっとした操作なら全てPowerPointで完結させることができます。

図7:色の変更

①”図形の形式”タブの調整から色を変更
簡単です。
あとは、靴磨きしている人はいらないですね。消していきましょう。
図8:背景の削除
①”図形の形式”タブの中から“背景を削除”を選択(左端にあります)
②保持する領域や削除する領域を設定(ピンクの部分が削除されます)
③変更を保存をクリック
PowerPointで背景を削除すると少し端がギザギザになります。
気になる方は別の透過ソフトを使うと良いでしょう。
参考:私が良く使うサイト【画像透過ツール
図9:背景の削除後
背景を削除するとこんな感じになります。いい感じになってきましたね。
それでは座っている台をつくっていきましょう。
図10:台形の挿入
図形の挿入は説明するまでもないと思います。
図形はオレンジ色の丸を動かすと形が微調整できます。
図11:図形の色の変更
これも説明するまでもないと思います。
先に挿入した図と同じグレーがパレットにないときはスポイトツールを使うと簡単に同じ色に揃えることができます。
図12:ここまでのイラスト
これでほぼ完成です。気になるところがあれば微調整してください。
この人が持っているのは恐らく新聞を想定しているので、サイズが大きいです。
個人的に気になったので小さくしていきます。
先程の同じように背景を削除したり図形の挿入をしていきます。
図13:イラストの完成
これで完成です。
完成したらグループ化などをしておきましょう。
図14:グループ化
①使用した図形をすべて選択(Shift を押したままクリックすると複数選択できます)
②”図形の書式”の配置から”グループ化”を選択
これでグループ化ができます。
グループ化をすると図形をひとつずつではなく、まとめて動かすことができるようになります。
図15:写真とイラストの比較
完成した写真とイラストを比べてみます。
重要な要素はイラストでも抽出できたのではないでしょうか。
だいぶすっきりして状況が捉えやすくなったと思います。
自分で作れば、もし正面からの図が欲しいんだ!とかでも、同じように作ることができます。
図16:椅子に座るピクトさん
私だったら下半身はこれを使って、上半身はなにか別の図を使うかな。
このように、既存の図を組み合わせることで様々な状況を表現することができます。

最近、私は一からイラストを描いたりすることも多いので、それについてもいつか説明したいと思います。

一から作るバージョンの記事も書けました(追記:2020/07/08)

まとめ

・イラストを使うと状況が一目で伝わりやすい
・フリー素材を組み合わせることで、比較的簡単に様々な状況がつくれる
・この程度の図の変更ならPowerPointのみで作ることが可能
ゴハン
ゴハン

みんなもどんどんイラストをつくろう!

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